チャンスの順番

先日、ダービー馬のスペシャルウィークが亡くなった。
あの当時の鞍上は若き天才ジョッキーの武豊。緊張のあまりムチを落としたのもわからない事もない。
ちなみにそのレースで5人気で現角田師が乗っていた馬は故叔父の生産馬。生産者になれば生涯に1回はダービーに出たいな、出れたら良いと日々努力しているに違いない。

G1を勝てない人だって多くいる。
そう日本ダービーの本命ブラストワンピースの厩舎である大竹正博調教師だってそう。
獣医師の免許を取得しているが、調教師としては散々Twiや掲示板などで叩かれている。だって大竹厩舎じゃなくてノーザンファーム天栄厩舎の美浦所属なんだから。まぁ実際美浦だけじゃなく栗東にもいるのだけど...
ルージュバックオークス2着の反省を生かすかと思いきや最終調整は騎手に丸投げ。自信のない証拠なんですかね。

別に競馬は1着が全てではない。最低でも2着になってくれ。
近年ダービーを勝つのに必要なことは芝の重賞制覇と芝で連対率50%超えが絶対条件
当然ながらこの馬はビンゴ。


以下TARGET使って成績を出しました。
大竹師のG1の成績はルージュバックオークス2着の1回だけであとは...
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今季成績はまずまずの方なのかな。
芝でもダートでも勝っているし極端な成績の厩舎よりかマシです。
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大竹厩舎の5人気内の生涯成績。ダービーで1人気はないでしょうが複勝圏内は65.6%もあるんですね。
特別戦になると複勝率が38.6%らしい。
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大竹師の芝ダート2400m~の成績
ダートの方がトータルで見ると成績は良い。
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ちなみに中内田師の2400~の成績
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開業して数年というのもあるのかもしれませんが、ジェシーも1人気3着でしたしこれはちょっと怪しくなってきました。

大竹師×池添騎手の生涯成績
28件あり7勝中4勝が1人気なんですか。1人気ならオール100%らしいですし覚えておいて損はないですね。
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中内田師と川田Jの成績はこちら。複勝率でも50%、さぁどう取りますか。
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最後にハービンジャー産駒の24以上の成績
そろそろ牡のG1を勝ってもよかろうと思いますが。
特別戦なら勝率は10%。平均だと9%。大差ない
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ここからは傾向とか。
今年の3歳クラシック上位馬の父
桜花賞 ロードカナロア オルフェーヴル ルーラーシップ
皐月賞 オルフェーヴル ルーラーシップ スクリーンヒーロー
オークス ロードカナロア ルーラーシップ オルフェーヴル

ディープインパクトは馬券に絡めず。新種牡馬のオルフェとルーラーが必ず絡んでる
ダービーで該当エポカドーロ、サンリヴァル

前走皐月賞以外の馬がダービーで1番人気になって勝ったのは86年以降13年キズナの1頭のみ。
1番人気&中8週以上で勝った馬はないこの条件に当てはまるのはダノンプレミアムとブラストワンピース。
中8週以上の馬が86年以降に1番人気になった事はなく、中8週以上の出走でダービーに出走した馬は20頭で[1-0-0-19]。勝利したのは96年フサイチコンコルド1頭で、それに続くのは03年リンカーンの8着。他18頭が2ケタ着順。

Roberto持ちのディープインパクト産駒はダービーを勝てないというのも...サトノラーゼンディーマジェスティ、アドミラブル
ダノンプレミアムは該当だけども...
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ダービー勝ったことない頭文字→「ケ・ソ・チ・ニ・ヌ・ノ・ヘ・ム・モ・ヤ・ユ・ヨ・リ・ル・ヲ」


最後にこちらも狙うのは如何ですか?

昨年17年度はレイデオロルメール騎手と藤沢和調教師、16年はマカヒキ川田騎手と友道調教師、15年ドゥラメンテ堀調教師、14年ワンアンドオンリー橋口調教師、13年キズナ馬主ノースヒルズと佐々木調教師、12年ディープブリランテ岩田騎手と矢作調教師、11年オルフェーヴル池江泰調教師と池添騎手、10年エイシンフラッシュ内田騎手と藤原英調教師と馬主teamエイシンさん...

重賞制覇と連対率50%超えている馬でダービーを勝っていない騎手or師
ダノン中内田調教師、ゴーフォザサミット蛯名騎手、ブラストワンピース大竹調教師、オウケンムーン北村騎手国枝調教師、エポカドーロ戸崎騎手、グレイル調教師、ステルヴィオ調教師、ジェネラーレウーノ田辺騎手矢野調教師、ワグネリアン福永騎手


平成最後のダービーですし、そろそろこの人ダービー勝つだろうな~っていう人に焦点を向け本命を打つのは如何ですか?

たからづかきねん

これは私がちいさいころ、とある村のおじいさんからきいたおはなしです。



むかし、むかし、あるところに、里見 治(さとみ はじめ)というとばくやの会長をしているおじいさんと、妻の美恵子さんというおばあさんがいました。
ある日、おじいさんは村の中で数十回あるおうまの販売の中でも、1番の大金持ちが集うに販売へ行きました。


その人は今まで、いろいろな販売で何百頭の馬を買ってきました。
だが、大きなレースになると良い結果になることはありませんでした。
ですが数年前おじいさんはとある馬を買ったのです。
その馬の名前はサトノダイヤモンドです。


おじいさんとおばあさんは、それはそれはだいじにサトノダイヤモンドの成長を見守ったのです。
サトノダイヤモンドはだんだん成長するにつれて、あたりまえの子供に比べては、からだも大きいし、力が強くって、レースに出てもの村じゅうで、かなうものはひとりもないくらいでしたが、そのくせ気だてはごくやさしくって、おじいさんとおばあさんによく孝行をしました。

そして去年の菊花賞、馬主をして24年と8カ月の歳月を経て、大きなレースを勝つことが出来たのです。

もうその彼には、日本の3さいで、サトノダイヤモンドほど強いものはないようになりました。サトノダイヤモンド古馬と腕いっぱい、力ちからだめしをしてみたくなりました。

するとそのころ、古馬のレースを走っていたレインボーライン(4歳浅見厩舎)からとある話しを聞いたのです。
古馬を走ると、毎回表彰式で“まつり”を歌う悪い鬼の集団がいる。彼らはとても大金持ちのようだ」

それを聞いたサトノダイヤモンドはおじいさんに
「どうぞ、わたくしにしばらくおひまを下さい。」と言いました。
おじいさんはびっくりして
「どこへいくのだ」と聞くとサトノダイヤモンド
有馬記念で走らせてください」と答えました。
「ほう、それはいさましいことだ。じゃあ行っておいで。」
とおじいさんは言いました。
「まあ、そんな遠方へ行くのでは、さぞおなかがおすきだろう。よしよし、おべんとうをこしらえて上げましょう」
 とおばあさんも言いました。
 
そこで、おじいさんとおばあさんは、お庭のまん中に大きな臼を持ち出して、おじいさんがきねを取ると、おばあさんはこねどりをして、おべんとうのきびだんごをつきはじめました。
きびだんごがうまそうにできあがると、サトノダイヤモンドのしたくもすっかりできました。
サトノダイヤモンドは、きびだんごの袋を帯にかけ、
「ではおじいさん、おばあさん行ってまいります」と言って丁寧に頭を下げました。
「じゃあ立派に鬼を退治してくるといい」とおじいさんは言いました。
「気をつけて、けがをしないようにね」とおばあさんは言いました。
「なあに、大丈夫。日本一のきびだんごを持っているから」とサトノダイヤモンドは言って
「ではごきげんよう」と元気な声をのこして家を出て行きました。


そして、サトノダイヤモンドはきょねんの有馬記念で鬼のキタサンブラックという馬を倒したのです。
ですが、ことしの春の天皇賞では鬼であるキタサンブラックにまけてしまったのです。
サトノダイヤモンドにも苦手があったのです。



サトノダイヤモンド「どうすりゃいいんだ」

京都競馬場で向かえた天皇賞春。
好位追走もキタサンブラックのペースにはついて行けず、3着が精一杯だった。
競馬場に響くファンのため息、どこからか聞こえる「サトノダイヤモンドに鬼退治は無理だな」の声。
無言で帰り始める関係者の中、去年の菊花賞馬は独り馬房で泣いていた

菊花賞有馬記念で手にした栄冠、喜び、感動。そして何より信頼できるジョッキー・・・
それを今の状態で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんだ・・・」サトノダイヤモンドは悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、サトノダイヤモンドははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい芝の感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰って宝塚記念に向けて練習をしなくちゃな」サトノダイヤモンドは苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、サトノダイヤモンドはふと気付いた

「あれ、サトノクラウンがいる...」
ノーザンファームしがらきでサトノダイヤモンドが見たのは、サトノクラウンだった。彼をきびだんごで釣り、自分は凱旋門賞まで休み、練習をすれば凱旋門賞で鬼退治できるんだと。
暫時、唖然としていたサトノダイヤモンドだったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・これで凱旋門賞で鬼退治できるんだ!」
ファンの歓声を背に凱旋門賞へ向けて頑張るサトノダイヤモンド、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、栗東で冷たくなっている池江泰寿が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った。





サトノダイヤモンドがコースへ向かうと、中から「ヒヒーン」と声をかけながらサトノクラウンが来ました。
サトノダイヤモンドが丁寧にお辞儀をすると
サトノクラウンさん、サトノクラウンさん、どちらへおいでになります」とたずねました。
宝塚記念で走るのだ」
「なら私の分まで替わりに頑張ってください。日本一のきびだんごを上げるので」
と言い、サトノダイヤモンドは帯からきぶだんごを取り出し、サトノクラウンに上げ、
「はい、あげるので宝塚記念頑張ってきてください」
サトノクラウンサトノダイヤモンドから貰った日本一のきぶだんごを食べ、調教を進めて行ったのである。


それから月日が経ち、宝塚記念の当日。
サトノクラウンは鬼であるキタサンブラックに向かって
「お前をせいばいしにきた」
と言いました。
レースでサトノクラウンは鬼に向かって挑みました。
「これでも降参しないのか」とサトノクラウンは鬼であるキタサンブラックの前に立ちはだかり、鬼は前に出ることは出来なかったのです。
キタサンブラックは「降参します、降参します。命だけはお助け下さい。その代わりに1着賞金は上げますので」
こう言って許してもらいました。


こうしてサトノクラウンサトノダイヤモンドの替わりに鬼退治をして、1着になることが出来たのです。


これにはおじいさんも、おばあさんも、鼻がたかくなるほど喜びました。
「えらいぞ、えらいぞ、それこそにっぽんいちだ。」
 とおじいさんは言いいました。
「まあ、まあ、けががなくって、なにより」
 とおばあさんは言いいました。
 サトノクラウンは、その時こう言いました。
「どうだ。宝塚記念はおもしろかったなあ。」
 
ミルコ・デムーロ騎手はうれしそうにほえみながら、ジョジョ立ちをしました。
クリストフ・ルメール騎手は、笑顔で「4コーナーで小牧さん、京都駅に行きました」と話しました。
岩田康誠騎手は、笑わらいながら白い歯はをむき出だにし、くるくると宙返りをしました。
 
空は青々と晴れ上がって、競馬場の周りには桜の花が咲き乱れていました。

めでたしめでたし。





参考文献:楠山正雄 「しげるこんぐ」